米IT巨大企業5社  アップル・アルファベット・マイクロソフト・フェイスブック・ アマゾン・ドット・コム 純利益急増 これはコロナ終息後も続くのか 

米国のIT巨大企業、アップル(注1)、アルファベット(グーグルの親会社、注2)、マイクロソフト(注3)、フェイスプック(注4)、アマゾン・ドット・コム(注5)は、現代社会・産業を、次世代に牽引していると言っても過言ではありません。世界を危機に陥れたコロナ危機のなかで、今、5社の純利益が急増しています。

 

林業再生・山村振興への一言(再開)

 

2021年9月 (№136)

 

□ 椎野潤(続)ブログ(347) 米IT巨大企業5社 アップル・アルファベット・マイクロソフト・フェイスブック・アマゾン・ドット・コム 純利益急増  これはコロナ終息後も続くのか 2021年9月3日。

 

☆前書き

コロナ危機の終焉も、ようやく見えてきたのかと思える昨今、日本の近未来との関連において、この巨大企業は何処へいくのかが、きわめて重要です。2021年7月31日の日本経済新聞が、これを書いていました。今日は、この記事を取り上げてブログを書きます。記事は以下のように書き出しています。

 

☆引用

「米巨大IT(情報技術)企業の利益が急増している。2021年7月29日までに2021年4〜6月期決算を発表したアップルなど主要5社の純利益を合算すると748億9900万ドル(約8兆2000億円)となり、前年同期比で88%増えた。新型コロナウィルスの流行により社会のデジタル化が加速した影響が続いているためだ。ただ、異例の成長は新たな火種となりかねない。(参考資料1、2021年7月31日、日本経済新聞(シリコンバレー=奥平和行、白岩ひおな)から引用)

 

☆解説

アップル(注1)のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「逆境が続くなか、利用者がつながるために当社の技術が重要な役割を果たしている」と述べています。高速通信規格「5G」の普及で、買い替え需要を取り込んだiPhoneの売上高が、前年同期より、5割も増えたのです。

アルファベット(注2)、マイクロソフト(注3)、フェイスブック(注4)、アマゾン・ドット・コム(注5)を加えた5社は、売上高を大きく伸ばし、合計で、前年同期比36%増の3316億2300万ドルまで拡大したのです。また、アルファベット、マイクロソフト、フェイスブックの3社は、四半期ベースの売上高が過去最高となりました。

2021年4〜6月期は、コロナで閉塞していた欧米中心の経済が再開しました。これと家ごもり生活での需要拡大で、デジタル関連製品やサービスの売り上げが急拡大したのです。でも、これが今後も続くのかどうかが焦点でした。この時、マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは「テクノロジーへの支出拡大が加速し、持続性がある」と強気でした。このことを示す代表例がクラウド事業の拡大です。同社の売上高は、前年同期比36%も増えていました。

一方で、この急成長は長くは続かないとの見方が有力なのです。2021年7〜9月期は、前年同期に収益拡大が加速していたため、多くの企業は、成長率が鈍るとの見方を示しているのです。感染力が強いデルタ型ウイルスが広がり、これが電子商取引の追い風になっている一方で、年末商戦を控えるスマートフォンなどの生産拡大は、しぼむ恐れもあるのです。(参考資料1、2021年7月31日、日本経済新聞(シリコンバレー=奥平和行、白岩ひおな)を参照引用して記述)

 

☆まとめ

経済再開に伴い人手不足感が強まるなか、人件費の上昇基調が鮮明になってきており、アマゾンなどの収益を、圧迫しかねない状況です。

さらに、独占や寡占に対する警戒の高まりも、影を落とします。バイデン大統領は、2021年7月20日、司法省の反トラスト法(独占禁止法)担当トップに、グーグル批判で知られるジョナサン・カンター氏を指名しました。

巨大IT企業への批判が強まるなか、各社は急成長を手放しで喜べる状況にはないのです。

 

(注1)アップル:カリフォルニア州クパチーノに本社を置くアメリカ合衆国の多国籍テクノロジー企業。デジタル家庭電化製品、ソフトウェア、オンラインサービスの開発・販売を行っている。

(注2)アルファベット(Alphabet Inc.):2015年にグーグルを持株会社とする企業として設立。アメリカの多国籍コングロマリット。本拠地はカリフォルニア。グーグルのCEOであるサンダー・ピチャイがCEO。グーグル (Google LLC): インターネット関連のサービスと製品に特化したアメリカ合衆国の企業。世界最大の検索エンジン、オンライン広告、クラウドコンピューティング、ソフトウェア、ハードウェア関連事業がある。

(注3)マイクロソフト(Microsoft Corporation):アメリカ合衆国ワシントン州に本社を置く、ソフトウェアを開発、販売する会社。1975年、ビル・ゲイツとポール・アレンによって創業。1985年にパソコン用OSのWindowsを開発。1990年にWindows向けのオフィスソフトとしてMicrosoft Officeを販売。1995年にウェブブラウザのInternet Explorerをリリース。

(注4)フェイスプック(Facebook, Inc.):カリフォルニア州メンローパークに本社を置くアメリカのテクノロジーコングロマリット。マーク・ザッカーバーグがハーバード大学のルームメイトと共に設立。

(注5)アマゾン・ドット・コム:ワシントン州シアトルに本拠地を置くアメリカの多国籍テクノロジー企業。電子商取引、クラウドコンピューティング、ストリーミング、人工知能に焦点を当てている。

(注6)ストリーミング(streaming): インターネット上の動画や音声などのデータをダウンロードしながら同時に再生すること。

(注7)クラウドコンピューティング(cloud computing):インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する利用形態。略してクラウドと呼ばれる。cloud とは英語で「雲」を意味する。クラウドの世界的な普及でオンラインであれば必要な時に必要なサービスを受けられるようになり、あらゆる作業が効率化され、社会の創造性が高められた。

 

参考資料

(1)日本経済新聞、2021年7月31日。

 

[付記]2021年9月3日。

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