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森を巡る旅-国産材ビジネスセミナーその1「参加者二人からのスタート」

林業塾でお会いした牧さんの紹介で、2010年にある方が始めた「国産材ビジネスセミナー」という講座に通い始めました。それまで、国産材は儲からないとか、地域特性が強くて閉鎖的、衰退産業といった話を聞いていたので、はっきりと「国産材+ビジネス」を打ち出した講座は新鮮で、早速受講の申し込みをしたのです。

森を巡る旅-「森の健康診断」

森の健康診断は、2005年に岐阜県の矢作川水系で始まり、その後全国にも広がった、市民の力を生かす森林調査です。公式ホームページには下記のように記されています。『「愉しくて少しためになる」を合言葉に、市民が森林ボランティアや研究者と一緒に流域の人工林に分け入り、科学的に調べ五感で体験するのが森の健

森を巡る旅-六呂師高原「ツリークライミングに挑戦」

林業塾で森林・林業に「はまった」私は、とにかくどんな事でも知りたい、体験したいという思いに駆られていました。岐阜で特殊伐採に感銘を受けたこともあり、日本にツリークライミングを紹介した方の講演を聞いた私は、すぐにやってみたいと、ネットで参加可能なプログラムを検索しました。首都圏で開催される体験会の実施

森を巡る旅-特殊伐採との出会い

岐阜のNPOが主催したイベントの二年目だったと思いますが、特殊伐採を請け負うチームの方が招かれ、その実演を見たことがあります。特殊伐採は、ロープやカラビナなどの登山用具を使い、高い木の上で作業して、簡単には伐ることが難しい支障木などを安全に撤去する仕事です。住宅地の枯れかけた古木や、お寺の屋根に落ち

森を巡る旅-きこりという職業

2007年、林業塾の後に参加したイベントで、私は初めて多くの「きこり」に出会いました。木材の伐採を担う人達で、「素材生産業者」と呼ばれます。当時はチェーンソーから身を守る防護服は義務化されておらず、海外メーカーの装備は高価で、身に着けている人はほとんどいませんでした。高齢の方の中には、ヘルメットさえ

森を巡る旅-「木とつきあう智恵」

私のペンネームの「月」には、とても深い思い入れがあります。家づくり体験塾で日本の森林の危機を知った後、速水勉氏の本で林業塾に行く前に、私が林業への関心を高めたもう一つのきっかけが、エルヴィン・トーマというドイツ人によって書かれた「木とつきあう智恵」という本でした。トーマ氏はこの本で、「新月伐採」

森を巡る旅-西粟倉村その2「木質バイオマスの役割」

クラウドファンディングへの出資でご縁が生まれ、西粟倉村へはその後も何度か訪れる機会がありました。中でも印象に残っているのが、村の温泉施設にお湯を供給する、木質バイオマスボイラーを見学したことです。「西粟倉 森の学校」は、「ユカハリタイル」というオリジナル商品の販売が軌道に乗り、経営の危機を脱して

森を巡る旅-西粟倉村その1「100年の森構想に出資」

岡山県西粟倉村と言えば、市町村合併の大波に抗い、村の森林を生かす独自の構想によって、多くの個性的な人材を集め、常に新たな挑戦をしている自治体として知られています。林業塾の講師として出会った牧大介さんは、この村の「100年の森構想」に自ら関わろうと家族と共に移り住み、2009年10月に「西粟倉 森の学

森を巡る旅-隠岐の海士町「小さくても全てがある町」

2008年頃だと思いますが、林業塾の講師をされていた方に声をかけられ、島根県隠岐郡の海士(あま)町に行くことになりました。何をするのかわからず、「面白いことがあるよ」と言われて同行したのですが、後でわかったのは、海士町がその方の勤める会社に調査と提言を依頼していて、私以外の5~6人は仕事、私一人が自

林業ビジターエッセイ-山長グループその5「デジタル調査が開く未来」

山林から住宅まで、一貫生産を行っている山長グループですが、それでも昨年のウッドショックでは影響を受けない訳にはいかなったそうです。その主な理由は、足りない木材をすぐには山から調達できず、市場で購入していたからでしょう。昔は山に生えている木を購入する前に、一本一本の樹種や太さ・曲がりの程度などを詳

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