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林業ICTで所有の壁を超える

せっかく県を上げてスマート林業を推進し、微地形図の公開も実現したのに、企業がいざそれを活用しようとしても森林の所有者がわからない。所有者はいても境界がはっきりしないので伐採できない、そんな声を聞いた。今年の4月から土地の登記が義務化されるが、これまでは任意だったため、お金にならない山林は捨て置かれて

林業とICTの全体像を追う

森林産業の実現のために、山側のICTは今どんな状況なのかを知りたいと思った。関連雑誌にはスマート林業の実例などが紹介されているが、実際に現場にどの程度浸透しているのか、誰に聞いても良くわからない。自分で調べてみることにした。林野庁やいくつかの自治体、森林組合や林業会社、レアなところでは木材運送を

不都合な現実に向き合う

ファンタジーは甘く美しい。それが若者の将来を拡げる夢に繋がって欲しいと思う一方、現実を覆い隠すために使われてはいないか、そこは注意が必要だ。最近、都市部で木造高層ビルの建設がブームになっている。国産材を使い、カーボンニュートラルだ、SDGsだと企業は自社の取り組みを宣伝するが、多くの場合、そ

AIと森で働く日

最初に購入したパソコンのメーカー名に「ベル」という言葉が含まれていたので、私は自分のメールアドレスにも「bell」を使うことにした。フランス語で美しいという意味で、電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルの功績や、聾者への教育に力を注いだその人格からも、響きの良い言葉だと感じてきた。調べ

次のステージに向けて

直感を信じて、価値のある人に食い下がる。お花畑と言われようと、60も過ぎて何をやってきたのかと呆れられようと、自分の無能さに背中が凍える思いをしながら、それでも「国産材を」と言い続けた。決してエリートではない普通の人達が大きなリスクを取り、コツコツ努力し、見違えるような組織になった、その何気ない

茨城の住文化と県産材を守る人々

つくばエクスプレスの計画が持ち上がり、大手ハウスメーカーが進出してきた頃、このままでは固有の住文化が失われてしまうと立ち上がった人がいた。彼は茨城の気候風土に適した木造住宅を供給しようと「協同組合茨城県木造住宅センター」を立ち上げ、産業振興で農水省、国産材流通システムで林野庁から表彰されるなど精力的

鹿児島で見た建築と林業の現実

鹿児島市は、市電の走る広い道路、風に揺れるヤシの葉、ロック並みに濃い水割り焼酎、何を取っても豊かさと異国情緒を感じられる街だ。鹿児島大学に呼ばれ、2コマの講義を行ったウッドステーションの塩地会長は、「木造建築と国産材活用の同時成長」というテーマで話をした。ごく簡単にまとめれば、森林を資源倉庫

新たな製材への挑戦者

製材は木材利用のボトルネックになりやすい。ウッドショックの時も、国産材増産の上限は乾燥機の容量の合計だと言われたのを記憶している。量が増えないのは、中小の地場製材所が収益を確保しにくく、新規参入より廃業の方が多いからだろう。騒音や木屑にまみれ、危険を伴う作業でもある。大手の製材工場がFITの恩恵を受

モクコレ2024で感じたこと

WOODコレクション2024(通称モクコレ)に行ってきた。東京ビックサイトで毎年開催される、国産木材に特化した展示商談会だ。誰でも無料で参加できるが、実際に行くのは林業・木材産業や関係する自治体、業界団体の人が中心だろう。二つの大ホールに都道府県ごとにまとまって企業や組織の出展ブースがあり、お金をか

過去の経験を翼に

翼の右側に緑、左側に赤の航空灯、機体の左側から乗り降りすること、これらはみな、船舶の安全な航行のために作られたルールを航空業界が引き継いだものだ。恐らく数えきれない数の事故の教訓から、衝突を避け、港への出入りや着岸をスムーズに行うために世界共通のルールとして定着した事項に、高い有用性を認めたのだろう

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