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木材パルプが畜産飼料に

木材が日本の食料自給率改善に役立つ?そんな記事が新聞の夕刊に掲載されていた。日本の畜産飼料は75%が海外からの輸入に頼っていて、国はその割合を増やそうとしているが、簡単ではないようだ。海外産の飼料は穀物相場や為替変動に左右され、新型コロナで世界の物流が混乱した際も、かさばる割に価格の安い乾牧草が嫌わ

重力に支えられる生命

10月のカレンダーの向こうに広がる錦秋の景色。赤や黄色に色づいた木々に囲まれた大きな岩から、大量の水がしぶきを上げて流れ落ちる様子が切り取られている。勢いのある本流は放物線を描き、岩の角で分かたれた無数の分流は直下に滴り落ちているように見える。本流は流体力学、細い流れは重力が勝っているのだなとボンヤ

駆除された鹿と悲しいヒグマ

JRの駅構内にあるカフェで、鹿肉のジビエカレーを食べた。定番商品ではなく、一定期間ごとに変るメニューだ。値段も特に高い訳ではなく普通に美味しかったが、繰り返し食べたいかと聞かれると微妙ではある。シカ、特にニホンジカは捕って解体しても食べられる肉の量はわずかで、食肉にするには厳しい安全基準を満たす必要

九州に杉の品種が多い理由

九州には杉の品種が多い、本州では杉はほぼ一括りにされていて、秋田杉とか天竜杉とか言われるのは産地の名前だ。その地に適して成長が良く、材質も優れたものが選ばれてきたのだとすれば、他の地域の杉とは遺伝的性質も違っているだろう。少花粉杉を含め、その土地ごとに合う品種を提供しようする苗木業者さんは、もちろん

深まる秋に想う命の重み

深まる秋は、命を支える恵みのことを考えさせる。頭(こうべ)を垂れる稲の穂、甘い果実を実らせる梨やリンゴ、広葉樹はドングリを落とし、草も無数の種を風に散らせる。やがて来る冬に備えて、多くの生き物がそれを糧にして栄養を蓄える。地球上の多くの場所には、四季や、雨季と乾季といった循環する気候の変化があり、そ

山で働く人を助けるドローン

林業現場のドローンは、計測よりもまず運搬で活躍するかもしれない。最近、林業ICTの進捗について様々な方にヒアリングさせて頂いているが、ドローンで取得した映像やレーザデータを森林管理に生かす道はまだ険しいようだ。比較的規模の大きい森林組合や林業事業体、小さくてもICTに関心のある事業者は、普通にドロー

経営にも響く林業の高い労災保険料

林業の労災保険料率は全産業の中で最も高い。毎年、厚生労働省が発表する料率のリストを開くと、一番上に林業の60という数字が表示される。1,000分の60、つまり6%だ。他の産業を見ると、鉱業や建設業の一部の事業ではそれを超える率があるが、産業全体では断トツに高い。農業は1.3%、危ないように感じる漁業

都市部に住む恩恵を超えるもの

自宅のテレビのリモコンがBSから地上波に切り替わらなくなった。契約している会社のアプリを開き、「お困りごと」の項目で解決法がないか探してみたが、BS/CSが見られないという項目はあっても、地上波に戻せないという事例はない。それでチャットボットによる相談、というボタンを押してみる。するとこちらが文字を

森林組合と素材生産事業者

森林組合と素材生産事業者はどのような関係にあるのだろう。ちなみに、素材生産とは木を伐採して一定の長さに切り、木材として販売する事業者のことだ。林業に関わる会社にも様々な業態があり、森林組合のように伐採後の地拵え・造林・育林まで一貫して行う会社もあれば、最近は造林に特化した会社も増えてきている。中

デジタル人材で林業の見えない壁を超える

森林にデジタル人材を呼び込み、林業の見えない壁を飛び越えよ。昨日の投稿を読んだある方から、良い話だが結びが抽象的過ぎるのではないかとメッセージを頂いた。足して二で割る、誰も傷つかない意見では本当に社会を動かすことはできない。何かを変えたいなら、批判を恐れずブレない主張を打ち出すことだと。それで言

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