先日、前回のブログでお伝えした「再造林費用を上乗せした価格での木材取引協定」の内容が明らかになりました。ウッドステーション株式会社(以下ウッドステーション)のプレスリリースによると、大手の2×4建築資材供給会社であるウイング株式会社(以下ウイング)と100%再造林を実施してきた佐伯広域森林組合(以下
再造林費用を価格に上乗せする今回の協定、ウッドステーション株式会社のプレスリリースにはこう書かれています。「本協定では、ウイングと佐伯森林は、再造林に必要とされる費用捻出を想定した木材価格で合意し、年間取引量は 10,000㎥以上と定めています。再造林に関わる費用や負担を透明化し、その応分責任を取引
再造林費用を上乗せした価格で年間10,000立法メートル以上の製材品を買ってもらう、これは一見、佐伯広域森林組合(以下佐伯森林)にとって良い事ずくめのように思えます。これまでも既に100%再造林を実施しているのですから、今のままで製品価格を引き上げてもらえるなら、こんなにありがたい話はありません。し
再造林費用を上乗せした価格で年間10,000立法メートル以上の製材品を取引する、そして公開はされていませんが、協定書には価格も明記されていると聞きます。このような協定が発効し、関係者全員が継続を望むような実効性、有効性を持つために、契約の当事者はどのように行動しようとしているのでしょうか。推測を含み
2023年6月9日、この日、大分県の佐伯市で、林業・木材業、そして建築業界にも大きなインパクトを与える協定が締結されました。「再造林型木材取引協定」、需要者が木材価格に再造林費用を上乗せした価格で購入するという取り決めです。協定の当事者は、2×4用の住宅資材供給で年間15,000棟の実績を持
2023年5月29日、長野県の木島平村にあるジャンプ競技場のすぐ近くのカラマツ林で、「ドローンToハウジング」の現地検討会が行われました。この事業は、正式には「令和 4 年度「新しい林業」に向けた林業経営育成対策のうち経営モデル実証事業」として、「川上と川下のデータ連携を柱とするコスト削減と山元還元
吉野に生き、林業で得た巨万の富を惜しみなく社会のために使った明治の偉人、土倉庄三郎の生涯とその業績を追った田中淳夫氏の「山林王」を読みました。心の深部にゆっくりと染み入るような感動は、その業績とはあまりに不釣り合いな、晩年の一族の没落によって、一層際立った陰影を与えられているように思います。
先日、千葉市内で行われた2×4(ツーバイフォー)工法のアパートの上棟現場で、敷地の隣の高台から作業を見守り、懸命に両手を叩き続ける小さな男の子に出会いました。アパートの土台の近くに横付けされたクレーンが木製の大型パネルを吊り上げ、良く晴れた青空をふわりと舞うように移動させ、所定の位置に降ろしていきま
先日、千葉市内で2×4木造アパートの上棟が行われました。100平方メートルの2階建て、大きな窓の数からみて、10戸程度が入居する建物でしょう。このアパートの建設には、いくつもの革新的なトピックが絡んでいました。一つには、柱のほぼ全てに、国産の杉材を利用していることです。2×4で使われる木材の
林業の観点から見ると、香川は四国の中で異質な県です。高知・愛媛・徳島はいずれも林業が盛んで、高知と愛媛は年間50万㎥以上、徳島も30万㎥以上を産出していますが、香川はわずか1万3千㎥。(林業統計R3)全国でも沖縄・大阪に次いで下から3番目の少なさです。古くから讃岐三白(砂糖・綿・塩)の産地として知ら