文月ブログ

森を巡る旅-家づくり体験塾その4「寒風吹きすさぶ野地板張り」

10月に始まった体験塾ですが、回を重ねるごとに参加者同士の絆は深まっていきました。男性が15人、女性が5人くらいだったでしょうか。食事当番は男女とも公平に割り当てられ、その時は仲間と協力して苦手な料理も頑張りました。

建築の基礎知識や道具の使い方を学びながら、11月上旬には地鎮祭、コンクリートの基礎を作るための鉄筋組みを、下旬には材の墨付けなどを体験、12月には仕口などの刻みを行いました。

1月の上棟の際には大きな木槌「かけや」で思い切り叩いて接合部を打ち込んだり、傾きを直したりするのを初めて見ました。これは大型パネルをクレーンで吊り降ろす、現代の上棟現場でも目にするものです。棟が無事に組み上がった時は、扇子車と呼ばれる伝統の飾りを立て、お神酒を交わしてお祝いしました。

翌日は屋根の野地板張り。冷たい風に晒されながらの作業だったと記憶しています。寒がりの私は、登山用の防寒具を何枚も着込み、携帯用カイロを懐に入れてしのぎました。屋根の上という恐怖感もあり、手袋をしていても、金槌を打つ手がかじかんで中々上手く打てません。周りの男性陣がどんどん張っていく中で、悔しく恥ずかしい思いをしたことを、今になってみれば懐かしく思い出します。

大工さんは、夏の炎天下でも、冬の凍てつく寒さでも、何とか工夫をこらしながら一日中屋外で作業をします。その過酷さをものともせず、自分の技量を磨き続ける人々に、私は心から敬服しました。

2月には開口サッシの取り付けと外部下地、板張りをしましたが、ここで私はとんでもない失敗をしてしまいます。次回はこのことについて詳しくお話しましょう。

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