文月ブログ

木材とプラスチック

マイクロプラスチックによる海洋汚染が問題になり、脱プラスチックが叫ばれるようになった時、私はこれで木材が生き残れると感じた。
街には、別の素材の表面に木目調のプリントを貼ったエセ木材があふれている。高級とまではいかないが本物感を売りにした飲食店でも、内装のほとんどが木目のプラスチック、というのはよくあることだ。
一方で、そんな風潮に抗して本物の木材の良さで勝負したいと努力する人たちもいる。かつてお会いした建材会社の社長は、胸ポケットから四角に切った木目柄プラスチックを取り出して顧客に見せ、これが本当にあなた方の欲しい物ですかと問いかけていた。海外産の木材も調達先を全て調べ、少しでも違法の疑いがあれば使わない。デューデリジェンスを徹底し、資源を守りつつ木材の付加価値を高めようとする姿は誇りと責任感に満ちていた。
しかしその時にはまだ、木材がプラスチックに勝てるのかという不安は私の中でくすぶっていた。人々が求めるものが見た目の美しさだけで、傷つく・腐るといった木材の特徴を邪魔だと思うなら、安い木材もどきに流れてしまうのではないだろうか。
その後、プラスチックを排除しようという動きが表面化したことで、木材は土俵際から少し押し返すことができたかもしれない。けれど今も、本物の木を使うこと、木材に触れることが私達の日常から遠くなっている状況は変わらない。
まず木を使うこと、できれば国産材を選ぶこと、更に進んで、再造林や適切な間伐など森林の維持が図られる森からの木材かどうかを知ろうとすること、それが森を守るのだと、消費者にもっと伝える方法を探っていきたい。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP