林業と土木はとても近い、建築よりもずっと近いだろう。林業機械も先端部分を除くベースマシンは土木用と同じだし、木材の搬出に使う道作りは正に土木工事だ。地形や地質を見ながら、搬出が楽にでき、長持ちするように作業道を切り開く。崩れないようのり面の高さを抑え、水はけを考慮した勾配をつけ、一定間隔で排水溝を設置する。それでも、大雨の後など補修が必要になる事も多いそうだ。
林業も土木も、自分だけではない誰かが長く使うこと、安定して環境を支え、それが当たり前の景色になることを目指す仕事だ。そしてどちらも今後、働き手の不足が深刻化していく。
そんな中、衛星によるリアルタイムの測位システムは誤差数センチ以内を実現し、大手の建設業者は無人の重機による施工実験を重ねている。障碍者や子育て中の人が、自宅にいながら重機を遠隔操作し、山の仕事をするような時代は、意外と近いのかもしれない。
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